FC2ブログ

☆藤本×こばと

・・・守るべきもの。*前編*

 ←おしらせ →・・・守るべきもの。*後編*

たまたま運が悪かったんだ。




まさかあの日のこと、覚えてるなんて思っていなかったし。




二度と会うことはないと、忘れきっていたのに。








・・・守るべきもの。*前編*








とある秋の昼下がり、藤本とこばとはふたりで散歩をしていた。




いや、ふたりのように見えるが、実はもうひとり(?)。






「あ~気持ちいーなー・・・」




こばとの肩から下がった鞄の中で、いおりょぎがつぶやいた。




もう藤本にはばれているので、堂々としゃべる。




「しっかしお前らよ、こうも毎回毎回散歩デートって、あきねーのか?」




いおりょぎが冷やかすように言うと、こばとが申し訳なさそうに言った。




「私お金があまりないので・・・藤本さんばかりにお金を使わせてはいけませんから・・・」




言いながら、鞄からビン・・・ではなく小さな財布を取り出してため息をついた。




「なんでないんだ、とは聞かなくてもわかるけどな。」




藤本がため息混じりにつぶやいた。




そう、こばとは決してお金がないわけではないのだ。




ただ、あちこちで募金してしまうため、すぐになくなってしまうのである。




しかも、する金額が半端ではない。




「いきなり小銭全部入れだしたら、相手も相当驚くぞ。普通。」




先ほどそうしたのだろう、いおりょぎがあきれたように言った。






すみません、と小さくなっているこばとを見て、藤本は小さく笑った。






こばとが帰ってきて、一緒にいるようになってから藤本は変わった。




素直ではないのは相変わらずだが、少しずつ笑うようになってきた。




それも、保育園で子供を見つめるくらい優しい顔で。






「・・・で、今日はどこに向かってんだ、お前ら。」




いおりょぎが言うと、こばとは笑顔になってなにかを差し出した。




「商店街です!!さっきおばあさんが券をくださったんです!!だからくじ引きができるんです!」




何年か前にも、同じようにくじを引いたことがあった。




あのときは自分のためではなく、知り合いの天使のためだった。




「それも、3枚もくれたしな。いおりょぎも回すか?ガラガラ。」




回せないとわかっていながら、藤本が聞いた。




いおりょぎは相手が驚いていなくなったら景品全部俺様のものだ、と言いながらも鞄に潜った。








「・・・あたりませんでした・・・」




はずれ商品のラップを三つもって、こばとは落ち込んだ。




「ま、一等は10000本に2本だけだし。ラップだって使えるぞ。」




藤本はさりげなくこばとが持っていたラップを二つ持った。




「・・きゃっ!!」




突然こばとが大声を上げ、その場に倒れ込んだ。




いつものように転んだだけなのだが、持っていたラップがこばとの手を離れ、前を歩いていた10人ほどの集団の




うちの一人にあたってしまった。




「いってっ!!」




あたった青年は見事に後頭部にぶつかったラップと、転んだこばとを見て声を上げた。




「てめー、なにしてくれんだ!!」




落としたラップを掴んで、こばとに投げつける。




とっさに顔を覆ったこばとにラップがあたることはなかった。




「・・藤本さん・・・」




投げられたラップを手で掴み、藤本は相手をにらんでいた。




「女が転んでラップが飛んで、それがあたっただけでなんだってんだ。」




けんかが早いのは変わらないらしい藤本は、そのまま殴りかかっていきそうだった。




「ああ?なんだてめー。その女の連れか!?」




ラップがあたった青年ではない青年が、藤本につかみかかった。




「やめてください!私が悪いんです!ごめんなさい!」




こばとは慌てて青年の腕をつかみ、藤本から離そうとするが、別の青年がこばとを乱暴に振り払った。




「きゃあ!」




こばとは道路に投げ出され、顔をしかめた。




藤本が心配そうに振り返るが、すぐに視線を目の前に戻す。




すると、後ろのほうにいたまた別の青年があることに気づいた。




「お前ら・・・あのときの・・・!!」




藤本とこばとも、そしてかばんから少しだけ身を乗り出したいおりょぎも、気づいた。




藤本とこばとがはじめて出会ったとき・・・。




そう、こばとがナンパされ、乱暴されそうになったあの男たちだった。




「・・へぇ。なんかされたんだな、お前。ダチの敵は俺たちが取る!!」




リーダーらしき男が出てきて、藤本を掴んでいた青年をどけた。




藤本は相手をにらんだまま、動かなかった。




そして、相手の男が腕を振りかざした。








「藤本さん!!」














*****コメント*****






久しぶりです。甘甘考えてたら甘くなくなっちゃいましたが。




しかも長くなっちゃって。




前編・後編に分けてみました。




後半はちょっとだけ・・・甘くなる・・・・予定!?

関連記事
スポンサーサイト





もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
もくじ  3kaku_s_L.png ブログ
もくじ  3kaku_s_L.png ★藤本
もくじ  3kaku_s_L.png ★こばと
もくじ  3kaku_s_L.png ☆藤本×こばと
もくじ  3kaku_s_L.png ◇藤本×こばと
もくじ  3kaku_s_L.png ☆和斗×清花
もくじ  3kaku_s_L.png ★いおりょぎ
もくじ  3kaku_s_L.png 藤本家
もくじ  3kaku_s_L.png その他
もくじ  3kaku_s_L.png ・・・不思議。
もくじ  3kaku_s_L.png コメント返し
もくじ  3kaku_s_L.png 記念もの
もくじ  3kaku_s_L.png 裏?
もくじ  3kaku_s_L.png 図書館戦争
もくじ  3kaku_s_L.png 空飛ぶ広報室
  • 【おしらせ】へ
  • 【・・・守るべきもの。*後編*】へ

~ Comment ~

1 ■無題

藤本さぁぁん!!!

大丈夫かぁぁ

死ぬなぁぁぁ←
管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【おしらせ】へ
  • 【・・・守るべきもの。*後編*】へ