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・・・恋のたたかい。

・・・恋のたたかい。~笑顔で~

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この笑顔を、ずっと守ってみせる。

こばとの笑顔が、大好きだから。

泣かせるやつは、許さない。



・・・恋のたたかい。~笑顔で~



藤本が律子と連絡できないようにする前に、それはやってきた。


『明日、会えない?』


同窓会の日に連絡先を、かなり強引に交換させられてからはじめてのメールだった。

絵文字もなにもない、そっけない文章。

それでも、決して断れない雰囲気を含んだメールを、藤本はしばらく見つめた。

「こばと、決着つけに行こう。」

律子からのメールを見て、少し怯えたように見えたこばとだが、力強くうなずいた。

「はい。こばと、がんばります!」

出会った頃からの口癖を、仕草付きで言って、こばとは笑った。


もう、律子に負けない自信が戻ってきたようだ。


「いいか、どんなに怖くても絶対泣くな。少なくとも、あいつの前でだけは。」

泣いたら、自信がないと思われる。

そうすれば、きっと律子はさらにつけあがる。

「あの女は昔からあーなんだそうだ。自分が気に入った男は絶対に逃さないって。」

律子を昔から知っている友人に聞いた話だ。

悪いときは勝手に自分のものだと主張し、カップルが終わった例もあるらしい。

「俺が逃した男の1番目になってやるさ。」

普段からあまり笑わない藤本が、不敵な笑いで拳を握る。

「なっ、殴っちゃだめですよ!?」

藤本がつくった拳を握りながら、こばとが言う。

藤本は反対の手でこばとの頭に手をのせ、言った。

「あいつは殴られるだけのことをお前にしたんだから、仕方ないんじゃないか?」

ま、本気で殴りゃしねーよ。

最後にそう付け足して、藤本は携帯の画面を返信画面に切り替えた。


『わかった』

わ、と押して二番目ほどに出てきた文字を入れ、丸さえつけずに送信する。

こばとに見せつけるようにそっけない返事で、さすがのこばとにもそれがわかった。


律子が指定したのは、藤本の家から電車で1時間ほどのレストランだった。

もちろんこばともついていったが、はじめから律子に会わせるわけにはいかない。

しかし、こばとを一人にしておくとまた別の不安がある。

というわけで、今日は堂元に同行してもらっている。

「任せて。カップルに見えるようにすれば大丈夫だから。」

堂元は愛想よく笑ったが、律子のように裏がある笑顔ではない。

待ち合わせ時間より1時間早くつくようにして、こばとを一番奥の席に座らせる。

律子が入ってきてもわからないように、こばとは入り口からでは後ろ姿だ。

「私、バレませんか?」

窺うように聞いたこばとに、藤本がうなずいた。

「大丈夫だ。どうせバレるんだから。」


藤本の作戦はこうだ。

まず、律子がやってきてからどう行動するかを見ることにする。

呼び出したからにはそれなりに、告白なりもしくは脅迫なりするだろう。

付き合わなければこばとを・・・と。

そこでこばとを呼んで、決着・・・


どこまでうまくいくかわからないが、やってみるしかない。


「こばと、大丈夫だから。自信もて。」

藤本が、絶対にこばとにしか見せない笑顔で言った。

友人の堂元さえ、藤本のその表情を見るのははじめてで、微笑ましかった。




律子は、店に入るなり藤本だけを見つめて席にやってきた。

よって、こばとのことには気づいていない。

「こばとちゃんと、別れたの?」

あいさつもせず、律子はまずそう言った。

一瞬あっけにとられた藤本だが、いや、と首を振った。

「なんでそんなこと聞く?」

なるべく無愛想にならないように聞いたつもりだが、どうしても声が無愛想になってしまう。

「だって、あたしと会うって事は、あたしに気があるって思うじゃない?」

ためらいなくそう言い切って、笑った。

その笑顔の裏で、なにを考えているのか・・・

藤本はため息が出そうになるのをこらえて言った。

「あるわけないだろ。俺はこばとと別れる気なんてない。」

それで、用事は?と続けると、律子はまた笑った。


「ねぇ、あたしと付き合わない?」


まだ言うか、こいつは。

俺は今、別れる気はないってはっきり言ったのに。

こいつはどこまで・・・・


藤本は黙って席を立ち、奥の席のこばとのもとへ行った。

こばとは一息ついてから席を立ち、藤本の手をとる。


「あら、いたの?こばとちゃん。」

律子は驚いた様子もなく笑ってこばとを見た。

あの日、こばとがこの笑顔でなにを言われ、どう思ったのか。

そんなこと、考えなくてもわかるほど、怯えていた。

一人になったら泣いてしまうほど、動揺していた。

でも、今は。

まっすぐ律子を見つめ、必死に戦おうとしている。

それでも、藤本の手を握る小さな手は震えていたのだが。


「私っ、律子さんに負けません!」

こばとはそう宣言して、律子の返事を待った。

律子はふっと微笑んで言った。

「別に、いいけどね。どっちを選ぶかは、彼が決めることだし。」

言いながら藤本を見つめ、目を細める。


黙って歩いているだけなら、相当の美人であろうが。


「俺が決める。さっきも言ったけど、俺はこばとと別れる気はない。」

そう言い切って、テーブルに札を一枚おいた。

「お前がどれだけ自分の容姿に自信があるかしらない。だが・・・。」

俺はお前が嫌いだ。

俺の大事な、なによりも大事なこばとを苦しめたんだからな。


藤本が嫌い、と言い放った途端、律子は顔色を変えた。

怒ったような、羞恥のような顔で立ち上がって怒鳴った。

「なによ!こんなかわいいだけの子でいいなんて!あたしのなにが不満なの!?」

実に身勝手なことを叫び、律子はこばとに近づこうとした。

とっさに身構えたこばとを背に隠し、今度は藤本が怒鳴った。

「なにもかも不満だ!お前のほうこそ、顔だけがいい最悪な女じゃねーか!」

それにな、と藤本が静かに続ける。

「こばとと俺は、会いたくても会えない期間があった。6年だ。俺とこばとは、お互いにそれだけ待ったんだ。」


想いを伝えることさえ出来ず、いなくなってはじめてその想いに気づいた。

もう会えないかも知れないと思いながらも、待ち続けた。

そして、ようやく会えた彼女を・・・


もう絶対に、あの笑顔を離さないと誓ったのだから。


「だから、お前とはもう知り合いでもなんでもない。他人だ!」

それだけ言い残し、藤本はこばとを引っ張って店を出た。

あとから支払いをすませた堂元が出てきて、ためいきをついた。

「あとでお店に謝らないとだね、清和。」

堂元はそういって分かれた。


「藤本さん、なにも注文してないのにどうしてお金・・」

無事に家に帰り着いてから、こばとは聞いた。

帰りの電車の中ではなんとなく話さず、家に帰ってからはじめて口を開いたのだ。

「お金払ってでも付き合いたくない、ってわかってもらえたかどうか・・・」

藤本は素っ気なくいって、ソファーに倒れ込んだ。

「もう来ないよな、あの女・・・」

「来ません。」

珍しくこばとがきっぱりと言い放った。

横たわる藤本の脇に座り込んで、言う。

「私には、藤本さんが必要なんです。藤本さんがいてくれるから、笑えるんです。」

怖くて悲しくて、泣くことしかできなかったあの夜。

そばにいてくれた彼がいたから、今日言えたのだ。

「だから、そばにいてください。」


「当たり前だ。それに・・・」



結婚の約束、したんだからな。



こばとを引き寄せて、ささやく。

途端に頬を真っ赤に染め、こばとはうなずく。


「恋のたたかいは、こばとの完全勝利だ。」

藤本がそう言って、こばとは大きくうなずいた。




この笑顔を、俺は一生守ってみせる。





END






*****コメント*****


長かったー><

すいません、ぐだぐだで。

終わりにしようと思えば思うほどじりじり伸びてしまって・・・

すいませんでした、いろいろおかしくて。
なにせ恋愛経験ないので、ほとんど。
純粋な気持ちがわからなくて困ってます。
誰か教えてください←他力本願

というわけで、長編第二弾ENDです。
お疲れ様でした(お互いに)

これからテストなので、しばらくお休みですが、コメントのお返しはする予定なのでw

想はほめられてのびる子なので、コメントいただけるとマジでがんばります。
いえ、いただけなくてもがんばりますが・・・

ではではー









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