FC2ブログ

その他

・・・たずねびと。

 ←こんばんは^^ →・・・たずねびと。番外編
今回は・・・

オリキャラ出てきます。

なんだかいろいろおかしくて疲れますよ。

すいません。


ネタがなーい・・・orz































幼い日の悲しい記憶は、まだ鮮明に思い出せる。

大事な人を失った、一度目の夜。

それでも、悲しい記憶はもう遠い思い出になっていた。


・・・たずねびと。


相変わらずよくこけるこばとは、買い物に行った町中で今日もまた、盛大にこけていた。

「きゃー!」

抱えた娘、小春をかばいながらこけたこばとは、その場に荷物をぶちまけてしまった。

ひざを地面に打ち付け、激しい痛みに襲われる。

それでも、抱えた小春を必死に守って。

こばとが抱え込んだおかげでけがはなかったものの、衝撃に驚いた小春が泣き出してしまった。

「ああっ、小春ちゃん、ごめんなさい!」

すりむいたひざを気にすることもせず、一生懸命小春をあやす。

ぶちまけた荷物を拾うことと、泣き出した小春をあやすことを同時になどできない不器用なこばとは、散らばった

荷物をある程度まとめた。

あまり泣かない小春だが、一度泣き出すとすぐにはやまない。

懸命にあやすが、小春は泣きやむ気配がなかった。

と、しゃがみこんだこばとに影がさした。

「大丈夫ですか?荷物、片付けますよ。」

はっとして見上げたこばとの視線の先には、優しい笑顔をうかべた中年の女性。

言いながらしゃがみこんだ女性は、ちらばった荷物を袋につめはじめた。

「す、すみません!ありがとうございます!」

こばとが慌てて頭を下げ、荷物を受け取る。

いいえ、と返事をしながら女性は小春の頭をそっとなでた。

「かわいいわねー。びっくりしたのね、もう大丈夫よ。」

いっこうに泣きやむ気配のなかった小春の鳴き声が、少し小さくなった。

こばとはふっと小春を女性の腕に抱かせた。

というよりは、女性が小春を抱き上げてあやしだした。

すると小春はあっという間に泣きやんで、笑い出した。

「すみません、ありがとうございました!・・・ったっ・・」

小春を受け取り、歩き出そうとしたこばとが前につんのめった。

「お嬢さん、膝をすりむいてるわ。荷物、持つの手伝うわ。」

女性はそう言って、こばとを支えた。

「私は・・・和美。あなたは?」

「は・・藤本小鳩です!この子は小春ちゃんです!」

はじかれたようにそう言うと、和美と名乗った女性が一瞬かたまった・・ように見えた。

「こ、こばとさんに小春ちゃんね。歩ける?こばとさん。」

誰かを思い出すような微笑みで、和美は言った。

こばとは小さくうなずいてゆっくりと歩き出した。



「ありがとうございました。あの、お礼もかねてうちに寄ってくださいませんか?」

かなりの時間をかけて家にたどり着き、玄関さきでこばとが言った。

こばとは、もうすぐ、彼も帰ってきますし、と小さく付け足した。

「じゃあ、ちょっとだけお邪魔しようかしら。」


単純に、”彼”を見てみたいだけ。

同じ、だから。


和美は案内されたソファーに座り、あたりを見回した。

「まだ新婚?」

和美は足をひきずりながらお茶の用意をするこばとにたずねた。

奥からはい、と答えが返ってきたとき、ふと写真が目にとまった。

こばとと、小春と・・・

おそらく、というか絶対にこれが”彼”であろう。

優しく微笑むめがねの青年が、”彼”・・・


そのとき、玄関からがちゃり、と音がして声がした。

「ただいま。」

すぐに飛び出していったこばとの反応から、明らかに待っていた彼だとわかる。

恋人の声か、妻の声かまだはっきりと分かれていない声で彼を迎えるこばと。

客か?とたずねた声に、こばとが控えめに答えているようで、声がよく聞こえない。

それでも・・・

たった一言、聞き取った言葉は・・・


「清和さん。」


ヤッパリ、カレノナハ・・・・


軽い足音とともに、写真と同じ青年が顔をのぞかせる。


長い髪に、すらりと伸びた長身の彼が・・・



自分がかつて手放した、たったひとりの息子だと一瞬でわかった。




恨んでいるかもしれない、彼が目の前に。


「・・・お邪魔してます。藤本、和美です。」

こばとには伝えなかった、苗字を告げる。

伝えるまでもなく、気づいていたようだが。

驚いたような、怒ったような、複雑な表情で自分を見つめているから。

あいたくなかった、わけじゃない。


「・・・あんた、もしかして・・・」

ようやく口を開いた清和が、声を絞り出すように言った。

その、もしかして、みたいね。

そうよ、私はあんたの・・・

「清和・・・。」

もう何年も、呼んでいない名をつぶやく。

こばとは目をぱちくりさせながら、見つめ合う和美と清和を交互に見た。

「あのっ、清和さ・・・」

呼びかけて、腕に触れかけた手を交わすように清和は向きを変えた。

こばとは慌ててひっこめた手を胸の前で握りしめ、怯えたように壁際に寄りかかった。


「・・・なにしに来た。いまさら、母親だとでも名乗りたいのか。」

いままでに聞いたことがないくらい、冷たく突き放した声で、清和は言った。

幼い自分をたったひとり残して、いなくなった母。

駅前で、日付が変わるまでずっと待っていたのに帰ってこなかった母。

人を信じられなくなった原因の母。


いまさら・・・


「たまたま、こばとさんを手伝って・・。藤本、って名乗ったから、気になって。それに・・」


小春ちゃんが、小さい頃の清和にそっくりで。


和美は、目を伏せて答えた。

「確かめに来る必要、ないだろ。俺は捨てられたんだ。あんたに。あんたが捨てたんだ。」

清和が拳を握りしめ、顔をしかめた。

和美に背中を向けているのは、たぶん清和なりの工夫と努力。

顔を見て言われたら、殴りかかってしまいそうで。

殴ればおそらく・・・

いや、間違いなくこばとが混乱する。


彼女の両親は、もう・・・



「いいわけでも、聞いてくれるかしら?」

和美が少し顔を上げてたずねた。

「聞くわけないだろ!!もうあんたとは家族でもなんでもないんだ!」

清和は力一杯叫んだ。

いまさらどんないいわけされたって、あの悲しみは消えない。

こばとに出会うまで消せなかった悲しみを、思い出すなんて。

「駄目ですっ!!」

いつの間にか泣き出して、うずくまっていたこばとが叫んだ。

「駄目です、そんなの!家族はずっと、家族です!」


こばとの家族は、もう誰一人としてこの世にいない。

だからこそ、生きて再びめぐり会えた家族がうらやましいのだろう。


たとえ、悲しい過去の原因であっても。

たとえ、どんなに憎い家族であっても。


生きてめぐり会えた、家族だから。



うずくまって泣きじゃくるこばとの頭を軽くなで、清和は言う。

「悪かった。ちゃんと聞くから、お前もそばにいてくれ。」

言いながら和美を振り向き、小さくうなずく。

やっと顔を上げたこばとが、清和の腕にすがりついた。

和美はゆっくりと、あのクリスマスを語りはじめた。




私と、俊雄さん・・お父さんが出会ったのはお互い15のときだったわ。

出会ったときからお互いがお互いを好きで、16で清和がおなかに宿って。


でも、俊雄さんはご家族と仲が悪くて。

私に子どもができたと聞いて、家を追い出されてしまったの。

学生の分際で、子どもを育てる余裕もなくて。


いろんなところからお金を借りて、なんとかあなたを産んだんだけど・・・。


清和が生まれてすぐ、彼は事故でいなくなってしまったの。

線路に入り込んだ子どもを助けようとして、彼は・・・。


残された借金は全部私が返すことになったんだけど・・・。


その中に、悪い集団が混ざっていたらしくてね。

覚えてない?

よく買い物に行く途中で、絡まれたのよ。


あのクリスマスの夜・・・

電車に乗ろうとしてふと思ったの。


こんな私と一緒にいたら、清和が危ないって。


そう思ったら、どうしても帰れなくて。

清和は私を待ってるって、わかってたわ。

一緒にクリスマスを過ごしたかったわ。


でもそれ以上に、怖かったの。

あなたを、危ない目に遭わせることが。


ごめんなさい。

あれが正しい判断だったとは思えないだろうけど・・

私にはあれしかできなかった。


清和を本当にひとりぼっちにしてしまった私が、いまさら家族だなんて言えないけど・・・


私は今だって、清和を愛してるわ。

お願い、それだけはわかって。




和美の話が終わるまで、こばとは清和の腕にすがりついていた。

清和の表情は悲しげで、それでもなぜか柔らかくて。


「俺の周りは、金の問題ばっかだな。」

ため息とともに、清和がつぶやいた。

こうした問題に困っている人を助けるために弁護士になったことが正しかったと改めて気づく。

「・・・父親のことも、はじめて聞いた。なにも知らなかったくせに、勝手なこといって悪かった。」

最後に小さく母さん、と言ったのが和美にも聞こえたようだ。

こらえていたであろう涙が、一気に決壊した。


輝くイルミネーションと降り続く雪の中。

たったひとりを待ち続けた幼い少年。

悲しく、遠い記憶。


そして、その記憶が今、ただ悲しいだけの記憶ではなくなった。


家族は、ずっと家族。



「和美さん・・・私は清和さんの妻でいてもいいですか?」

ようやく泣きやんだこばとが、小さくたずねる。

和美は、涙でいっぱいの目元を細めて笑った。

「もちろんよ。こばとさんは、清和のかわいい奥さんよ。」



それから数年後、成長した小春が和美をおばあちゃん、と呼ぶような家庭になるのは、また別のお話・・・














*****コメント*****

おひさ小説ですね。

すみません。

このネタ、実は結構前から考えてあったんですよ。

お母さんの名前とか出会い方とか、結構考えました。

それでもまとまってないって?

すいません、テキトーなやつで・・・



とりあえず、忙しくなってきたのでこれから更新頻度が下がりますが・・・


どうぞよろしく!?












関連記事
スポンサーサイト



もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
もくじ  3kaku_s_L.png ブログ
もくじ  3kaku_s_L.png ★藤本
もくじ  3kaku_s_L.png ★こばと
もくじ  3kaku_s_L.png ☆藤本×こばと
もくじ  3kaku_s_L.png ◇藤本×こばと
もくじ  3kaku_s_L.png ☆和斗×清花
もくじ  3kaku_s_L.png ★いおりょぎ
もくじ  3kaku_s_L.png 藤本家
もくじ  3kaku_s_L.png その他
もくじ  3kaku_s_L.png ・・・不思議。
もくじ  3kaku_s_L.png コメント返し
もくじ  3kaku_s_L.png 記念もの
もくじ  3kaku_s_L.png 裏?
もくじ  3kaku_s_L.png 図書館戦争
もくじ  3kaku_s_L.png 空飛ぶ広報室
  • 【こんばんは^^】へ
  • 【・・・たずねびと。番外編】へ

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【こんばんは^^】へ
  • 【・・・たずねびと。番外編】へ