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・・・たずねびと。番外編

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この間の番外編・・・というかその後です。

いろいろおかしいです、いつも通り。


以前書いた双子出産ネタと同時期ですが、設定が違うので気にしないでくださいませ・・・



















小春が和美のことを”おばあちゃん”と呼ぶようになったとある秋。

ピクニックに行こうという話になったのはなぜだったか。

小春の弟妹が生まれる少し前・・・




・・・たずねびと。番外編


「あら、かわいいスカートね。」

朝早めにやってきた和美に、小春は楽しげにスカートをひるがえす。

和美は小春と目線をあわせるように、玄関にしゃがみこむ。

「でしょ?こばとが作ってくれたの!」

小春を追いかけるように玄関に走ってきたこばとを見上げながら和美はほほえむ。

「おはよう、こばとちゃん。」

「おはようございます!」

長い髪を大きく揺らせて、こばとが頭を下げる。

と、小さくこばとがささやく。

「小春ちゃん、ご挨拶しましたか?」

小春はあっ、と小さく漏らして和美に向き直る。

「おはようございます、おばあちゃん!」

こばとそっくりの笑顔で小春が言い、和美はおはよう、と頭をなでる。

普通の家族の、当たり前の幸せ。



もう、再会から3年が経とうとしていた。


「こばとちゃん、調子はどう?無理しないでね。小春の面倒は私にまかせてくれて大丈夫よ。」

後部座席に座った和美が、助手席のこばとに言う。

こばとは笑って、うなずいた。

「ありがとうございます、今は大丈夫です。」

隣で車を運転する清和もまぁ、まだ早いしな、とつぶやいた。



「パパー!すべりだいがあるー!!」

山の中腹にある、紅葉の綺麗な公園に着くやいなや、小春がかけだした。

「清和、荷物は任せて、小春と遊んできてあげて。こばとちゃんは・・・」

あまり動かせるのはよくない、と小春には聞こえないように和美は言った。

「・・・わかった。じゃあ荷物とこばと、任せたぞ。」

最後になにか言いたげだったが、一瞬ためらったように顔をしかめて清和は走っていった。

「・・・お母さんって、言いたかったんでしょうね。清和さん。」

隣で荷物を下ろしたこばとが寂しげに言った。

「いいのよ、話してくれるようになったんだもの。それに。」

私のこと、小春のおばあちゃんって認めてくれてるし。

「私と二人のときは、よくお母さんって言うんですけどね。清和さん。」

彼にとって、母親はずっといないものとされてきたのだろう。

どんな理由があったにせよ、和美が幼い清和を置いて出て行ったのは事実だ。

「今更、ごめんなんて言えないわ。」

切なげに、それでも愛おしげに、息子と孫を見つめる。

かつて失ったものを、取り戻すことができるなら。

今のままで、十分なのに。



どこかで、願っているのかもしれない。

彼が、自分を母親だと認めてくれることを。



「おばあちゃん?どうしたの?」

いつの間にか目の前にしゃがみこんでいた小春が、心配そうに和美の顔をのぞきこんだ。

「な、なんでもないわ。」

慌てて微笑み、小春の頭をなでると、小春がすっと手を差し出した。

「あのね、パパがおばあちゃん連れてきてって。行こう!」

握られた小さな手のひらは、なにかを思い出させるようで。

いつかの彼も、こんな風に手をつないでくれたことがあった。


手のぬくもりも、似ているのかしらね。

温かくて、小さいのに大きくて。

まるで、導いてくれるように。


「パパ、連れてきたよ!」

髪の長い後ろ姿の向こうに、色とりどりの花が見え・・・

彼が、振り返った。


「・・・コスモス。好きだったろ。」

無愛想に言い放った清和が、落ちていた花を拾い上げ和美に渡す。


「・・・覚えていてくれたの?私が、好きな花。」

辺り一面のコスモス畑に、爽やかな風がそよぐ。

風に揺れ、花々がざわめく。



いつかの思い出。

幸せでいっぱいだったころの、あの日が浮かぶ。



「覚えてるよ。二人で散歩に行って、コスモス摘んだら喜んでくれたから。」




『お母さん!お母さんの大好きなコスモスだよ!あげる!』

『あら、綺麗ね!ありがとう、清和。』

『今度はもっといっぱいあげるね!お母さん、大好きだから!』


まぶしいほどの笑顔が、いまでも脳裏に浮かんで。

そして消えていく。

遠い記憶だと、しまい込んでいたかったのかもしれない。



「・・・かあさん。」



一瞬、聞き間違いだと思った。

まさか彼が、そんなこと言うはず・・・ないから。

でも、確かに彼は言った。



「かあさん。俺、かあさんのこと、許しきれてない。だけど・・・」


前ほど嫌いじゃない。

小春のおばあちゃんで、俺たちの家族だって、思ってる。




涙が、あふれていたことに気づかなかった。

ただ視界が悪くなり、頬をなにかがしたたる感触があっただけ。

あとはもう・・・






「ねぇこばと。パパとおばあちゃん、仲良しさんなのね。」

「そうですよ。お母さんと、息子さんですから。」

少し離れたところで二人を見守っていたこばとと小春が言った。

「小春ちゃんは、パパもおばあちゃんも、大好きですよね?」

こばとが聞くと、小春は力一杯うなずいて笑った。

「大好き!だって家族だもの!」

あ、でも・・・

ためらったように言葉を飲み込んだ小春に、こばとが聞く。

「なんですか?」



小春、こばと・・・ううん、ママのことも大好き!!







だって、家族だもの、ね!









*****コメント*****

完全にネタ切れです。

しばらく更新不能かもしれないです・・・



和美おばあちゃんのお話でしたが。

清和さんお母さんにまでツンデレなのか!?というつっこみはスルーの方向でw

じゃないとキャラ崩壊しちゃいますからね~~



ここまで読んでくださってありがとうございました~^^v












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