FC2ブログ

・・・君と星に願い事。

・・・君と星に願い事。ー光ー

 ←・・・君と星に願い事。ー星ー →メリークリスマス・・・イヴ


結局、こばとは願いを言えなかった。

三回唱えるどころか、夜中に一度流れただけで、流れ星は流れなかった。


だからきっと・・・願いは・・・




・・・君と星に願い事。ー光ー



「こばとちゃん・・・」

泣き疲れたせいか、一晩中星を見ていたせいか、赤く腫れた目を向ける。

心配そうな顔をした清花と千歳が、清和とこばとを交互に見て肩を落とした。

「さ・・やかさ・・。ち・・と・・」

願いを囁き続けていた唇は乾燥し、声にならない。

もう涙が枯れるほど泣いたのに、それでもまだ、溢れてくる。

「泣かないで、こばとちゃん。」

清花がこばとに駆け寄り、強く抱きしめる。

清和とは違う、優しい愛情を感じる。

姉のようで、母のようで。


「大丈夫よ。こばとちゃんを残したまま、どこかに行ったりしないわ。絶対。」


だから、泣かないで。

泣いてたら、きっと彼困って戻ってこられないわ。


こばとに言っているのだが、それは清花が自分自身に言い聞かせているようにも聞こえた。

清花にとっても、清和は家族であり、友人であり、大事な人だから。


「・・・んです・・・」

ぽつりと、こばとが話し始めた。

「前に清和さんがお怪我したときも、怖かったんです。だけどあのときは本当にお怪我が軽くて。」

だから今回もきっと、彼は・・・

そう思っていたし、思いたかった。

それでも、そう思っていても心の中がざわめいて、なにかがおかしくて。


そして彼は、目を開けていてくれなくて。


「大丈夫かもしれないって、どこかで思ってしまったんです。私。だからきっと、こんな・・・」

清花の腕の中で、こばとがうつむいて震えた。


「清和さんが・・・いなくなっちゃったら・・・私は・・・」

考えたくもないことだが、それ故考えてしまう最悪の事態。

眠っているだけのように見える彼が、本当に永遠に眠ってしまったら。



大事な父や母のように、いなくなってしまったら。



「小春ちゃんも、はなちゃんもそらくんも・・・清和さんが大好きなんです。」

こばとは清花の腕を離れ、清和のベッド脇に膝を突く。

清和の手を両手でぎゅっと握り、こばとは祈った。


「清和さん。こばとはここです・・早く、戻ってきてください。」

こばと、泣いてないですから。


「行かないで。私を置いて、どこにも行かないで・・・清和さん・・・清和さん・・・!」


彼の名前を呼び、行かないでとつぶやき続ける。

清花と千歳も、同じように祈り続ける。




ピー。




ふと、今までと違う音がした。

一定の高さで、鳴り続ける電子音。

清花と千歳ははっとして清和に駆け寄る。


「藤本くん・・・!!」


彼はまだ、目を開けていない。




こばとはようやく理解した。


あの電子音が、最悪の事態を物語っていると。





「嫌っ・・・!嫌ですっ!!清和さん!こばとを置いていかないでっ!」

こばとは身を乗り出し、清和の体に抱きついた。

千歳が枕元のボタンを押し、清花が慌てて走っていく。


「行っちゃ嫌ですっ!清和さん・・!清和さんっ・・!!!」








ピッ・・・




不気味な電子音が、再び鳴った。

そして。




「・・・行くわけ、ないだろ・・・」

酸素マスク越しで曇り気味の清和の声が、そう言った。

こばとが体を起こし、彼を見る。


「お前を一人にしたら・・・また・・いなくなりそうだから・・」

途切れ途切れだが、清和は確かに目を開けていて、こばとにそう言った。



「清和・・さん・・・。」

戻ってきて、くれました・・・


私の光が、今・・・




「清和さんっ!!」










数週間の入院の後、清和は無事に退院が決まった。

左足の骨折でリハビリは必要らしいが、それ以外は後遺症もなにもない。


「悪かったな、心配かけて。」

病室の片付けをしながら、清和はこばとに言った。

もう何度聞いたかわからないくらい聞いた謝罪だ。

「いいんです。戻ってきてくれましたから。」

こばとは微笑んで、そうだ、と続ける。


「次の流星群、いつだか調べておいてくださいね!一緒に見るって、約束しましたから!」








END

















*****コメント*****

あーよかった!

死亡フラグにならなかったー!!


最後まで悩みましたけど、死んじゃ駄目です、清和さん。

医療系詳しくないので、おかしかったらスルーしてください・・!!


というわけで、こんなぐだぐだ小説を読んでくださった方(いるのだろうか)ありがとうございました。



これからすっごく忙しいので、更新頻度がめちゃくちゃ下がりますが。

特に小説。

日常ネタとコメント返しは、できる限りします!!


では、コメントお待ちしております。




いつものことですが、意味不明でごめんなさい!!



関連記事
スポンサーサイト



もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
もくじ  3kaku_s_L.png ブログ
もくじ  3kaku_s_L.png ★藤本
もくじ  3kaku_s_L.png ★こばと
もくじ  3kaku_s_L.png ☆藤本×こばと
もくじ  3kaku_s_L.png ◇藤本×こばと
もくじ  3kaku_s_L.png ☆和斗×清花
もくじ  3kaku_s_L.png ★いおりょぎ
もくじ  3kaku_s_L.png 藤本家
もくじ  3kaku_s_L.png その他
もくじ  3kaku_s_L.png ・・・不思議。
もくじ  3kaku_s_L.png コメント返し
もくじ  3kaku_s_L.png 記念もの
もくじ  3kaku_s_L.png 裏?
もくじ  3kaku_s_L.png 図書館戦争
もくじ  3kaku_s_L.png 空飛ぶ広報室
  • 【・・・君と星に願い事。ー星ー】へ
  • 【メリークリスマス・・・イヴ】へ

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【・・・君と星に願い事。ー星ー】へ
  • 【メリークリスマス・・・イヴ】へ